ぽりんです。
新卒一年目で150万貯金した話でご紹介したとおり、
私は月々5万円、持株会に拠出しています。
今回は持株会について紹介します!
持株会ってなに?
福利厚生の1つの「従業員持株制度」は、
毎月一定額を給与から天引きして、自社の株式を購入する制度です。
例えば、私は毎月6万円を給与から天引きして、
自分の会社の株を購入しています。
「持株会」とは、会社の株式を購入する組織のことです。
通常の株式では、各人が証券口座を開設し、各人が好きなタイミングで購入します。
一方、持株制度では「持株会」という組織が全従業員の買い注文を一括で行い、
持株会の口座に買いためていくことになります。
持株会に加入するメリット
メリット①奨励金が付与される
会社が福利厚生として出している制度は、
財形貯蓄や団体保険など、社員に有利な特典がついていることが多いです。
持株会では、「奨励金」という形で社員に有利な特典を与えています。
奨励金額については、会社によって異なりますので、福利厚生担当者へお問い合わせください。
上場企業の奨励金額の平均は5~10%で、近年増加傾向にあります。
ぽりんの会社は10%なので、6万円拠出で、6万6千円分の株が買えます!
メリット②給与天引きだから貯めやすい
こちらでお話したとおり、
お金をためるコツは、貯蓄分は給与天引きにしてしまうことです。
持株会制度では、毎月一定額が給与から自動天引きされるため、
構造的に貯めやすい仕組みになっています。
また、毎月1000円単位で始められるため、
ご自身のお財布と相談して額を設定することができます。
ぽりんは5万円拠出していますが、平均拠出額1万円程度と言われています。
メリット③ドルコスト平均法で買付けできる
ドルコスト平均法とは、一言で言うと
株が安いときは多く、高いときは少なく買いつける方法です。
一般的な株式は、100株、200株、というように株式の数を指定して購入します。
一方で、ドルコスト平均法では、1万円、2万円というように金額を指定して購入します。
例えば、株価が100円⇒150円⇒50円で値動きした場合、
一般的な買い付けと、ドルコスト平均法では下記の差が生まれます。
1月 | 2月 | 3月 | 合計 | |
株価 | 100円 | 150円 | 50円 | |
毎月100個 | 100個 10,000円 | 100個 15,000円 | 100個 5,000円 | 3万円で300個購入 |
毎月1万円 (ドルコスト) | 100個 10,000円 | 66個 10,000円 | 200個 10,000円 | 3万円で366個購入 |
このように、ドルコスト平均法では効率的に買付けることができます。
メリット④インサイダー情報を持っていても買付けることができる
金商法上、重要な内部情報を保有している場合、その会社の株式を購入することはできません。
インサイダー取引に該当してしまうためです。
しかし、持株会では、毎月決まった額を決まった日に買付けるため、
買付けに本人の意思が介入しておらず、インサイダー取引に該当しない、という扱いになっています。
一般的な社員には関係のないはなしかもしれませんが、
役員や経営企画、経理など、会社の根幹に携わる社員にとっては、大きな利点となっています。
持株会に加入するデメリット
デメリット①株式はリスク商品
当たり前の話ですが、
株式は値上がり値下がりが比較的大きいリスク商品です。
持株会では奨励金が付与されるため、
他の投資家に比べれば有利な条件ではあるものの、
株価が大きく落ち込んだ際には資産が減る可能性があります。
資産運用の一貫として、
自分の給与のうちどれくらいなら株式投資に回せるかをよく考えた上で、
拠出額を設定してください。
デメリット②会社がつぶれたら共倒れ
仮に会社が倒産した場合、
自分自身が職を失うだけではなく、
資産として積み上げていた株式が無価値になってしまいます。
大手企業だから安泰というのも今は昔。
JALの株式だって一度は紙切れになってしまいましたし、
最近ではタカタも悲惨な事態になってしまいました。
自分という資産と、金融資産を1つの会社に入れてしまうことは、
ポートフォリオとして考えたときに、とても不合理な選択です。
デメリット③NISA適用外
持株会では、社員個人の口座ではなく、
持株会として共通の口座で株式を買付けるため、
NISA口座を使用することができません。
利益の20%は税金として吸い取られてしまいます。
持株会を運営する会社の思惑
従業員としてのメリットデメリットは上述の通りですが、
会社として、持株会を運営するのにはどのようなメリットがあるのでしょう?
大きく分けると下記2つです。
① 経営参画意識を持ってもらう
>株を持つと、少なからず自分の会社の株価を気にするようになります。
社員が頑張って働くことで、業績が上がり、株価が上がり、社員の資産も増える!
という構図なわけです。理論上は。
ただし、現実問題そこそこの上場企業であれば
個人の功績で株価が上がるということはなく、あまりこちらについてのメリットは薄い気がします。
② 安定株主として位置づける
>話せば長くなりますが、
会社はできるだけ安定した株主に株式を保有してほしいと思っています。
会社は株主のもの、とよく聞くと思いますが、
株主のものなだけに、株主はあーだこーだうるさいわけです。
そんな中で、持株会は理事長名義で保有することになるため、
物言わぬ安定株主として位置づけることができるのです。
リクルートホールディングスでは、持株会が第4位の大株主です!
株主名 | 所有株式数(千株) | 持株比率(%) |
凸版印刷(株) | 37,700 | 6.76 |
大日本印刷(株) | 23,700 | 4.25 |
(株)電通 | 21,000 | 3.76 |
リクルートグループ社員持株会 | 18,220 | 3.27 |
JP MORGAN CHASE BANK 380055 | 17,746 | 3.18 |
(参照:リクルートIRサイト)
結論、加入した方がいいの?
持株会に加入するか否か、は各会社の福利厚生の条件によりますが、
私は小額でも加入する価値があると思います。
まずは、ご自身の会社の奨励金額を調べていただき、
自分の月々の生活費や貯蓄したい額を天秤にかけて判断いただければと思います。